15章

最新データ保護ソリューション

 前章では、従来のデータ保護ソリューションと、主にそのソリューションにおけるテープの課題に対処するために設計されたターゲット重複排除システムを取り上げた(これらの製品のマーケティングスローガンの1つは「テープはサイテー。次に行こう」だったが、ターゲット重複排除がなぜ市場に登場したかを端的に表すテープの評価だと思う)。

 本章で紹介する製品と前章で紹介した製品との大きな違いは、この章のバックアップ製品は全てディスクを中心に設計されていることだ。その多くは今でもディスクのみであり、またディスクセントリックでありながらテープのサポートが追加されているものもある。しかしこれらの製品は全て、ディスクを主要な(そして多くの場合唯一の)バックアップ対象として設計されたものである。

 ディスクセントリックであることに加え、これらの製品は全て、市場の何らかの変化に対応するために設計されたものだ。バックアッププロセスを破壊するようなことが起こり(それは今でも続いている)、それを解決するために新しい製品が登場した。仮想化セントリックのバックアップソリューションが登場し始めたのは、既存のソリューションがサーバ仮想化によってもたらされた課題に適切に対処できていないと市場が認識したからだ。ハイパーコンバージドバックアップソリューションは、典型的なバックアップ構成では4、5社のベンダのソリューションを使用している細分化されたデータ保護業界の問題に対処した。DPaaSは、同じニーズにSaaSの方式で対応した。さらに、ここ数年、IaaS、PaaS、SaaSといった様々なサービスのバックアップに特化したソリューションも登場している。それでは、この新世代のデータ保護製品について見ていこう。 ...

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