3章クラウドデータレイクソリューションの設計で考慮すべきこと

未完成を恐れるな——完成には決して到達しない。

—— サルバドール・ダリ

1章2章では、クラウドデータレイクは何か、広く使われているクラウドデータレイクアーキテクチャとしてはどのようなものがあるかを概観してきました。最初の2章だけでも、クラウドデータレイクのアーキテクチャ設計に取りかかるための基礎知識は得られたはずです。少なくとも、ホワイトボードにクラウドデータレイクアーキテクチャのコンポーネントとその相互関係を表すブロック図を描けるようにはなったでしょう。

この章では、クラウドデータレイクアーキテクチャを実装するための細部を見ていきます。今までに説明したように、クラウドデータレイクアーキテクチャは、さまざまなIaaS、PaaS、SaaS製品から構成され、これらからエンドツーエンドのソリューションを組み立てなければなりません。個々のクラウド製品はレゴのブロック、ソリューションはブロックを組み合わせて作った構造物のようなものだと考えてください。ブロックから作られるものは要塞かもしれませんし、ドラゴン、あるいは宇宙船かもしれません。選択肢は創造力(およびビジネスニーズ)が許す限り無限です。しかし、何を作るにしても、知っておかなければならない基礎知識がいくつかあります。この章で取り上げようとしているのはそれです。

この章でも、意思決定の具体例を示すために、クロダースコーポレーションを使っていきましょう。

3.1 クラウドデータレイクのインフラストラクチャの準備

ほとんどのクラウドデータレイクアーキテクチャは、次の2種類のどちらかです。

  • クラウド上に0からクラウドデータレイクを構築する。まだデータレイクやデータウェアハウスの実装はなく、0から構築を始めるということです。 ...

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