14章テストと読みやすさ

本章では、スッキリと効果的なテストを書くための簡単な技法を教えよう。

テストというのは人によって意味が違う。本章における「テスト」とは、他の(「本物」の)コードの振る舞いを確認するためのすべてのコードのことだ。ここでは、テストの読みやすさを中心に扱うので、本物のコードよりも先にテストコードを書くべき(「テスト駆動開発」)といったテスト開発の哲学については触れないことにする。

14.1 テストを読みやすくて保守しやすいものにする

テストコードを読みやすくするのは、テスト以外のコードを読みやすくするのと同じくらい大切なことだ。テストコードというのは「本物のコードの動作と使い方を示した非公式的な文書」だと考えるプログラマもいるほどである。テストが読みやすければ、本物のコードの動作が理解しやすくなる。

[Tip]

鍵となる考え

他のプログラマが安心してテストの追加や変更ができるように、テストコードを読みやすくする。

テストコードが大きくて恐ろしいものだとしたら、以下のようなことが起きる。

  • 本物のコードを修正するのを恐れる。——「うへえ。このコードには手を出したくないなあ。テストを変更するなんて悪夢だよ!」
  • 新しいコードを書いたときにテストを追加しなくなる。——テストのあるモジュールが減っていく。そして、コードが正しく動いているのか自信が持てなくなる。 ...

Get リーダブルコード ―より良いコードを書くためのシンプルで実践的なテクニック now with the O’Reilly learning platform.

O’Reilly members experience books, live events, courses curated by job role, and more from O’Reilly and nearly 200 top publishers.