12章まとめ

前章までに、マイクロサービスとは何かから、境界の決め方、統合技術、セキュリティと監視に関する懸案事項まで、かなりの分量を取り上げてきました。そして、アーキテクトの役割がどのように適応するのかを理解する時間も見つけました。マイクロサービス自体は小さいですが、アーキテクチャの幅と影響は大きいので、取り入れるものが多くあります。本章では、本書で取り上げた重要点をまとめてみます。

12.1 マイクロサービスの原則

2章で、原則が果たす役割について説明しました。原則は、物事を行うべき方法と、なぜそのようにすべきと考えているかを示したものです。原則は、システムの構築時に下さなければならないさまざまな判断の助けになります。もちろん独自の原則を決めるべきですが、私がマイクロサービスアーキテクチャの主要原則と考えているものを詳しく説明することには価値があると思ったので、それを図12-1にまとめます。これらは、適切に連携する小規模で自律的なサービスを作成する際に便利な原則です。これまでに既にすべての項目を少なくとも一度は説明しているので、新しいことはないはずですが、核心に絞り込むことには価値があります。

マイクロサービスの原則

図12-1 マイクロサービスの原則

このような原則を大規模に採用することもできますし、または組織に合うように微調整することもできます。しかし、原則を組み合わせて使うことによる価値に注目してください。全体は部分の和よりも大きいはずです。そのため、どれかを外す場合には、何を失うことになるのかを必ず理解してください。 ...

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