5章製品/市場フィットを評価する

エッジ。これを説明するのは難しい。エッジを説明する言葉など、この世に存在しない。本当にエッジがどこにあるのかを知っているのは、そこに行ったことがある者だけだ。

ハンター・S・トンプソン(『ヘルズエンジェルズ』リトル・モア)

本章では、いつ製品/市場フィットが達成されたかを特定する方法と、探索ステージを抜けて、その市場で製品を活用する方法について説明します。開発プロセス全体に顧客を巻き込み、顧客の課題を解決し続けながら、ビジネス成果を実現しているかを把握するために、カスタマイズした指標をどのように使うべきかについても紹介します。

また、組織が正しい戦略・構造・サポートをうまく確立する方法と、製品を成長させるために有益なフィードバックとインサイトをもたらしてくれる社内外の顧客を見つける方法についても説明します。それから、製品をスケールさせるために、組織内の協力者を探し求めながら、現在の能力・サービス・プラクティスをうまく活用する方法を紹介します。最後に、指標と成長エンジンについて説明します。これらはソリューションを拡大するときに、ビジネスモデルホライゾンを移行する上で役に立ちます。

5.1 革新会計

最善を尽くすだけでは十分ではない。やるべきことを知り、それに最善を尽くさなければいけない。

W・エドワーズ・デミング

私たちはデータオーバーロード(情報洪水)の世界に生きています。仮定を注意深く検証しなければ、たとえどのような主張であっても、それを裏付けるデータが見つかってしまうのです。理論を裏付ける情報を見つけることは簡単です。理論をテストして、正しい行動をとることが難しいのです。

3章で説明したように、新製品開発で2番目に大きなリスクは、間違ったものを作ることです。まだ実証できていない機会に過剰に投資すべきではありません。たとえば、間違ったものを正しいやり方で作るようなことをしてはいけません。まずは、正しいことをしている自信を持つことから始めましょう。では、極めて不確実な状況において、自分の直感が正しいかどうかをどうやってテストするのでしょうか? ...

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