18章クリスタルボール

舵を切って、行く道を決め、今日を素晴らしい日にしよう。

――モス・デフ

コーヒーを片手にキッチンの窓のそばに立っています。朝の7時です。朝焼けの光が周りのビルをオレンジ色に染めています。カウンターを眺めると、右からブレッドナイフ、コーヒードリッパ、IDカードがあります。

朝日が部屋を暖め始め、あなたは手に取ったカードを眺めながら、今の仕事に就いた最初の1日を思い出します。1日1日は長くても1年は短い。本当にそうです。1年が経ちました。冬は終わりが近く、もうすぐ春です。古いものが新しくなります。つぼみはゆるみ、手袋はもうしまって大丈夫でしょう。

1年前、新しいスタートを切りました。不安な始まりでした。大きなキャリアチェンジで、何もわからずに飛び込みました。ふりかえってみれば、どれもうまくいきました。チームは才能にあふれ、ほとんどの日はうまく仕事をできたと感じていました……ほとんどは。新しい友人やつながりもできました。インディ・ジョーンズのように賢く選択してきました。

でも、未来はどうなるでしょうか? どうしてこの仕事を選んだのか思い返します。そこには複数の理由がありました。新しい街、没頭できる新しい会社、新しい役割への習熟。でも、キャリアはこれから何年も続きます。実際は何十年も続くかもしれません。ある意味、まだ始まったばかりです。5年後、朝のコーヒーを飲みながら立っているのはどこでしょうか? 何をしているでしょうか? いちばん大事なことですが、幸せでしょうか?

これらの根源的な質問には複雑な答えがあります。結局、未来は定まってなどいないのです。車窓から眺める景色と同じです。運、機会、意思、受容が混ざったものから形作られることになります。

本書の最終章になりました。多くのエンディングがそうであるように、終わりは始まりの別の姿にすぎません。ツールをすべてそろえ、自分がどこに行けるか想像できるようになっているでしょう。これから、あなたのキャリア開発について考えるためのエクササイズを一緒にやっていきます。キャリアだけでなく、生命、宇宙、万物のあいだにあるものをカバーします。 ...

Get エンジニアリングマネージャーのしごと ―チームが必要とするマネージャーになる方法 now with the O’Reilly learning platform.

O’Reilly members experience books, live events, courses curated by job role, and more from O’Reilly and nearly 200 top publishers.