15章プレイヤーはインタフェースを通じてゲームを遊ぶ
15.1 陰と陽の間
10章で紹介した、プレイヤーとゲームの奇妙な関係を覚えていますか? プレイヤーはゲーム世界に心を置きますが、ゲーム世界はプレイヤーの脳内にしか存在しないという話です。この魔法のような状況こそ、ゲームデザイナーが絶対に忘れてはいけないゲームの根幹です。そして、この不思議な状況を成り立たせているのがインタフェースで、プレイヤーとゲームが一緒になる場所です。インタフェースとは、白く陽の存在であるプレイヤーと、黒く陰の存在であるゲームを隔てる、非常に薄い膜です。下手なインタフェースでは、プレイヤーとゲームのインタラクションから生み出される体験の繊細な炎が、突然吹き消されてしまいます。そのため、ゲームインタフェースの働きを理解し、できる限り頑丈で強力で目立たないインタフェースにすることが不可欠です。
さらに先に進む前に、優れたインタフェースとは何かを考えておきましょう。「見た目がよい」とか「滑らか」といった品質は、あるに越したことはありませんが、必須ではありません。インタフェースの目標は、自分の体験をコントロールできるとプレイヤーに感じさせることです。この考え方はとても重要ですから、プレイヤーがコントロールできると感じられるかを頻繁に確認できるように、レンズにまとめました。 ...
Get ゲームデザインバイブル 第2版 ―おもしろさを飛躍的に向上させる113の「レンズ」 now with the O’Reilly learning platform.
O’Reilly members experience books, live events, courses curated by job role, and more from O’Reilly and nearly 200 top publishers.