7章ビルド
マイクロサービスの設計に多くの時間を費やしてきましたが、この新しいアーキテクチャスタイルに対応するために、開発プロセスをどのように変更する必要があるかについて、もう少し深く探る必要があります。以降の章では、マイクロサービスのデプロイ、テストの方法を紹介しますが、その前に、最初に何が来るのか、つまり、開発者が変更をチェックインする準備ができたら何が起こるかを、確認しておく必要があります。
まずは、基本概念の確認から始めます。継続的インテグレーション、継続的デリバリの概念です。この2つの概念は、使用するシステムアーキテクチャの種類にかかわらず、重要な概念ですが、マイクロサービスでは多くの固有の問題があります。そこから、パイプラインと、サービス用のソースコードを管理するさまざまな方法を見ていきます。
7.1 継続的インテグレーション(CI)とは
「継続的インテグレーション」(CI:Continuous Integration)は、長年にわたって使われています。しかし、特にマイクロサービス、ビルド、バージョン管理リポジトリ間のマッピングを考えるときには、考慮すべきさまざまな選択肢があるので、基本的なことについて少し時間をかけて調べる価値があります。
CIの主な目標は、誰もが互いに同期している状態を保つことです。これは、新たにチェックインされたコードが、既存コードと適切に統合(インテグレーション)されていることを頻繁に確認することによって、達成されます。そのために、CIサーバは、コードがコミットされたことを検出し、そのコードをチェックアウトし、コードのコンパイルやテストの通過を確認する、といった検証を行います。最低でも、この統合が毎日行われることを期待しますが、実際には、開発者が1日に何度も変更を統合するようなチームで働いたことが、何回かあります。 ...
Get マイクロサービスアーキテクチャ 第2版 now with the O’Reilly learning platform.
O’Reilly members experience books, live events, courses curated by job role, and more from O’Reilly and nearly 200 top publishers.