7章イーサネットメディア信号とEnergy Efficient Ethernet
本章では、標準規格に示されているメディア信号コンポーネント、そしてイーサネット信号を変更することでデータが送信されていないときには節電を行うEnergy Efficient Ethernet(省電力イーサネット)を説明する。メディア信号コンポーネントの名称とそれらの構成が把握できれば、イーサネットインタフェースがどのように各種のメディアシステムと接続しているのか、またどのようにしてイーサネットリンクを介して信号を送信しているかが理解できる。
標準的な信号コンポーネントに基づいたケーブリングシステムを介して2台のステーションを接続すると、ステーションは相互にイーサネット信号を送受できるようになる。信号コンポーネントのあるものは、各メディアケーブリングシステムに固有のハードウェアである。メディア固有コンポーネントについては、メディアとケーブリングをそれぞれ取り扱う本章以降の章で説明する。
イーサネットインタフェースの電子回路のようなこれ以外の信号コンポーネントは、すべてのメディアシステムで共通である。標準規格では、これらコンポーネントの仕様を「互換インタフェース」(compatibility interface)と呼んでいる。ステーションが互換性のある方法で通信できることが保証されているからである。本章では、こうした共通の信号コンポーネントについて説明する。
図7-1に、リンクを介して接続されたイーサネットステーションAおよびBの論理的な構成図を示す。標準規格書で物理層に含まれる箇所は網掛けで示した。物理層の標準規格にはさらに副層(sublayer)が含まれているが、それらについては図7-2で詳細に示す。どちらのステーションも、同一の物理層の標準規格を実装している。 ...
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