9章100 Mb/sイーサネット

本章では、100BASE-TXおよび100BASE-FXシステムで利用する信号とメディアコンポーネントを説明する。100 Mb/sの「ファーストイーサネット」(Fast Ethernet)メディアシステムは最初、1995年に付録802.3uとしてイーサネット標準規格で定義された。デスクトップコンピュータなどの機器に低コストで高速なサービスを提供するこのシステムは、今も広範に利用されている。

最も広く使用されている100 Mb/sメディア標準規格は、1990年代に開発されたFiber Distributed Data Interface(FDDI)標準の仕様をベースにしている。FDDI規格の機器は100 Mb/sイーサネット技術の台頭に伴って市場シェアを失ってしまったが、その技術はツイストペアと光ファイバケーブルを含む100BASE-Xイーサネット標準規格の中で生き続けている。

9.1 100BASE-Xメディアシステム

100BASE-Xシステムには、100BASE-TXツイストペアとFDDI技術をベースにした100BASE-FX光ファイバセグメントがある。100 Mb/sを提供する銅線メディアシステムは数多く開発されたが、最も広範に採用されることになったのは100BASE-Xメディアセグメントで、これ以外のシステムは今では販売されていない。

販売が中止されたシステムには、次のものがある。

100BASE-T4
カテゴリ3以上のツイストペアケーブル4組を使用するように設計されている。
100BASE-T2
カテゴリ3以上のケーブル2組を使用するように設計されている。

9.2 ファーストイーサネットツイストペアメディアシステム(100BASE-TX) ...

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