13章100ギガビットイーサネット
100 Gb/sイーサネットシステムの開発は、2006年7月に開催されたHigh Speed Study GroupのCall for Interestミーティングから始まる†1。この会議に呼応し、100 Gb/sイーサネットシステムを付録802.3baとして開発するためにIEEEタスクフォースが組織された。前章でも述べたように、その後、この取り組みは40 Gb/sイーサネットも含むように拡大された。その結果、40 Gb/sと100 Gb/sを合併させた付録802.3baができあがり、これは2010年に公開された。
40 Gb/sと100 Gb/sのイーサネットシステムは同時に開発されており、また同じ基本アーキテクチャを共有している。本章では100 Gb/sメディアタイプを説明する。
[†1] 訳注:Call for Interestについては、12章冒頭を参照。
13.1 100 Gb/sイーサネットアーキテクチャ
100 Gb/sメディアシステムは、複数のIEEE副層で構成された物理層(PHY)を規定している。図13-1に、このPHYに関係する副層を示す。物理層仕様は網掛けで示した。標準規格は、CGMII論理インタフェースを定義している。Cは100を意味するローマ数字で、100 Gb/sを示している。このインタフェースには、フレームデータのビットをPCSに送信する64ビット幅の経路が含まれている。FEC副層およびオートネゴシエーション副層(図中AN)は、用いるメディアタイプによっては使用されないこともある。
13.1.1 PCSレーン
802.3ba標準規格に取り組んだIEEEの技術者にとって、毎秒40億ビットと100億ビットのどちらもサポートできるシステムの開発は重要な課題であった。また、このような速度を達成する最新イーサネットを妥当な価格帯で用意し、また販売量の増加に伴って価格も下がることが期待できるような技術を採用するというのも、必須な課題であった。こうした課題は10 ...
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