17章光ファイバケーブルとコネクタ
光ファイバイーサネットケーブリングシステムは、マルチモードとシングルモードの光ファイバケーブルとコネクタをその基盤にしている。光ファイバメディアの挙動は、イーサネットメディアシステムの速度とシステムで使用している光ファイバ発信器の種類に応じて変わる。これは、光ファイバケーブルに非常に変化の激しい信号を伝達するような高速なイーサネット光ファイバシステムで特に顕著である。
光ファイバケーブルの主たる長所は、電流ではなく光パルスを用いるところにある。光ファイバリンクの両端に置かれた機器が電気的には完全に隔絶されているので、落雷など災害から影響を被らずに済む。また、異なるビルの間でグラウンドの電位が異なっているのはよくあることだが、この差異が引き起こす問題にも影響されない。
ビル間をイーサネットセグメントでつないでいるようなサイトでは、イーサネットシステムの安全で信頼性の高い運用のためにも、光ファイバセグメントの電気的絶縁という性質が不可欠である。光ファイバセグメントはまた、製造現場などの環境においても有用である。巨大なモーター、溶接器具、あるいはその他の製造機器が発生する高いレベルの電気的ノイズの影響を受けないからである。
17.1 光ファイバケーブル
光ファイバケーブルには多くの種類があるが、どれを用いるかは距離と速度で決まる。最も小規模なケーブルは光ファイバパッチコードで、通常、たった2本のファイバしか収められていない。反面、40 Gb/sおよび100 Gb/sのイーサネットシステムでは、ファイバ数は必要に応じて12本や24本にもなる。使用する機器によるが、光ファイバパッチコードはマルチモードかシングルモードである。また、ケーブル両端で用いる光ファイバコネクタもそれぞれ異なる。光ファイバケーブルを提供しているメーカーは、注文から1〜2日もあれば要件を満たすケーブルを製造、出荷できる。 ...
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