2章見かけのよい状態を維持する

見かけは当てにならない。

――イソップ

取り散らかしたコードを扱うのは誰も好きではありません。誰も、雑で一貫していないフォーマットの泥沼でもがいたり、難解な名前と格闘したりしたくはありません。楽しくありませんし、生産的でもありません。それはプログラマにとっての苦行です。

私達はコードを気にかけています。そして、当然ながらコードの美しさを気にかけてもいます。コードの美しさが、コードにどれだけ容易に取り組めるかの最も直接的な決定要素です。プログラミングに関するほとんどの本が、表現に関する章を含んでいます。この本もそうです。

プログラマはコードの表現を気にかけているので、最後には口論になってしまいます。そのために、聖戦が勃発しています。どのエディタが最善か†1。タブか空白か。中括弧の位置。一行当たりの文字数。大文字か小文字か。私には自分の好みがあります。あなたも好みを持っています。

[†1] vimが最善です。それがすべてです。

ゴドウィンの法則では、インターネット上のあらゆる議論は長引けば長引くほど、最後にはヒトラーやナチスを引き合いに出す議論になることが多いと述べられています。(ここで明かす)私、グッドリフの法則は、コードのレイアウトに関するすべての議論は白熱すればするほど、ほぼ実りのない議論になるというものです。

優れたプログラマは優れたコードの表現を気にかけます。しかし、彼らはこの種のささいな口論にこだわりません。大人として振る舞いましょう。

要点▶コードのレイアウトについて争うのを止めてください。自分のコードの表現に対して健全な態度を取るようにしてください。

レイアウトの細かな点だけに注目している例は、権威的で機能していないコードレビューです。コードの一部が示されたときに、表現上の無数の欠点を取り上げることです(おおざっぱに表面的に読むだけであれば、取り上げるのはレイアウトだけになります)。そして、有益なコメントを多く行ったような気になります。中括弧の位置が誤っていれば読み間違えて、設計の欠陥は見落とされます。実際、レビューされるコードの量が多く、速く行われるほど、この見落としは多くなります。 ...

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