6章サウンドの追加

シルエットの人物がiPodのビートに合わせて踊り狂っているAppleのテレビCMがあった。自分が作った製品もあのような熱狂を生み出したいものだ(もちろん19歳以上の普通の人はあのようには踊れない。うちの子どもが私の背中にとかげを突っ込んだときのことはまた別の話だが)。音楽と効果音があれば、テキストとグラフィックスだけのときと比べてより没入できるゲームになる。

本章ではAndroidアプリにマルチメディアを追加する方法を説明する。ユーザーが踊り出したりはしないかもしれないが、マルチメディアを適切に使えば少なくともユーザーを笑顔にさせることができる。

6.1 サウンドオブミュージック

暗い嵐の夜だった。オープニングショットは外れてしまった。しかし、残り1秒でStateがスリーポイントシュートを沈めると、観客の興奮は一気に最高潮に達した。

オーディオは環境にしみ渡り、感情のリズムを作る。サウンドはユーザーの頭に入り込むためのもうひとつの道だ。画面でグラフィックスを使うとユーザーに何らかの情報が伝わるのと同じように、オーディオを使えばそれをより強めることができる。

Androidはandroid.mediaパッケージのMediaPlayerクラスを通じて音楽の出力をサポートしている†1。三目並べのオープニング画面にBGMを追加して、それを試してみよう。

まず何かしら音楽が必要だ。何を使ってもかまわないが、オーディオ探しにはfreesound.org†2というサイトが優れものだ。特定のタイプ、ジャンルのものを検索し、サンプルを再生し、気に入ったものをダウンロードしてアプリで使える。特に市販目的でアプリを流通させる場合には、使おうとしている各サウンドについて著作権者の指示に必ず従うようにしよう。 ...

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