11章ウェブサービスを利用する
近年多くの機能がクラウドに移ってきている。Amazon Web Servicesは、クラウドベースのコンピューティングパワーとストレージを提供する数十億ドルビジネスになっている。Google Appsは、数百万の中小企業のために管理部門の業務を処理している。Microsoftでさえ、あれだけ普及したOfficeスイートをクラウドサービスに変身させつつある。これらすべてのプラットフォームの共通点のひとつは、RESTfulウェブサービスインターフェースだ。
REST(REpresentational State Transfer)は人によってさまざまな意味に取られているが、もっとも実践的に定義するなら、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)接続上の単純なHTTP(HyperText Transfer Protocol)リクエストによって処理を実行させられる、インターネット上のサービスを構築するためのテクニックだ。もっとも基本的な用語で言うと、ウェブ上のどこかで実行されているサーバーがあり、そのサーバーには標準プロトコルを使って標準通信ポートを介して接続できる。そしてサーバーにリクエストとコマンドを送ると結果が返ってくる。
google.comやmicrosoft.comのような毎日のように使っているウェブサーバーは一種のウェブサービスだと言うことができる。クライアント(ブラウザー)は80番か443番のポートに接続し、ウェブページやその他のアセットのリクエストを送り、結果を受け取ると接続を切断する。この単純なアーキテクチャの上にWWW全体が構築されているのである。
この章ではAndroidプログラムからウェブ上のサービスにネットワーク接続を行う方法を学ぶ。これによりアプリに新しい機能の世界が開かれる。 ...
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