12章表示の整形とレポート
利便性を向上させる上で、ここまでで収集、解析されたデータを理解しやすい簡潔な形式で表示することは必要不可欠といえる。標準的なコマンドラインの表示は、大量の情報を表示するには適していないことも多いが、いくつかのテクニックにより可読性を向上させることができる。
12.1 利用するコマンド
本章では、端末上での表示を制御するためのtput
を紹介する。
12.1.1 tput
tput
コマンドはカーソルの位置や挙動といった端末上の表示を制御するために用いることができる。tput
は実際のところ、設定を展開するコマンドであり、terminfo
データベース内にある端末フォーマット用の設定を参照して動作する。
12.1.1.1 主要なコマンドパラメータ
clear
- 画面を消去する。
cols
- 端末のカラム数を表示する。
cup
x
y
- カーソルを
x,y
という位置に移動させる。 lines
- 端末の行数を表示する。
rmcup
- 以前保存した端末のレイアウトを復元する。
setab
- 端末の背景の色を設定する。
setaf
- 端末の前面の色を設定する。
smcup
- 現在の端末のレイアウトを保存したのち、画面を消去する。
12.2 HTMLによる表示と印刷の整形
情報をHTMLに変換することは、コマンドライン上で直接参照する必要さえなければ、非常に整理された見た目のよいフォーマットを実現する素晴らしい方式である。これはWebブラウザに内蔵された表示機能を活用するという意味でも、情報を表示したいと思った際のよい選択肢となる。
HTMLの文法の全体像を示すことは本書の範囲を越えているため、ここでは基本的な構文のいくつかを示す。HTMLは、Webブラウザ内でデータを整形して表示したり挙動を制御したりするための、一連のタグを定義するコンピュータ言語である。HTMLは通常、 ...
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