14章問題理解のアクティビティ
理解のマインドセットでは、ステークホルダーから積極的に情報を求め、問題を定義(または再定義)するよう努める。理解するとは、要求を特定することだけを指すわけではない。誰がステークホルダーかを把握し、システムのビジネス目標を明らかにし、アーキテクチャを見据えた上で指定された要求を保証する必要もある。
「5章 アーキテクチャ上重要な要求を掘り下げる」で説明した通り、アーキテクチャ上重要な要求(ASR)には次の4種類がある。いずれの要求もアーキテクチャに影響を与えるものだが、最も影響力があり、アーキテクトにとって重要な関心事となるのが品質特性だ。
- 制約
- 変更できない設計判断。通常は与えられるものだが、選択することもある。
- 品質特性
- システムが特定の状況でどのように動作するかを特徴付ける、外部から観察できる性質。
- 影響を与える機能要求
- アーキテクチャにおいて特別な注意を必要とするフィーチャーや機能。
- その他の影響を及ぼすもの
- 時間、知識、経験、スキル、社内政治、あなた自身の余計なバイアス、そして意思決定を左右するその他すべてのもの。
この章のアクティビティは、チームがステークホルダーに共感し、ASRを掘り下げるのに役立つ。問題の本質についてよりよく理解する必要があるときに使って欲しい。
極端な選択肢を提示することで、ステークホルダーと優先順位を話し合う。一つしか選べないとしたら、それは何だろうか? このアクティビティは、困難なトレードオフに直面した際にステークホルダーが判断を下すのに役立つ。 ...
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