11章最後の時間節約術
筆者は、大いに楽しみながら本書を執筆しました。読者も、楽しみながら本書を読んでくれたことを願っています。最後のテーマとして、これまでの章には収まりきらなかった小さなトピックを、いろいろと取り上げることにしましょう。これらは筆者をよりよいLinuxユーザーにしてくれたものであり、読者にとっても、きっと役に立つものと思います。
11.1 すぐに成果の出るテクニック
これから紹介する時間節約術は、どれも数分で学べるシンプルなものです。
11.1.1 less
からエディターにジャンプする
less
を使ってテキストファイルを表示しているときに、そのファイルを編集したくなった場合、less
を終了する必要はありません。単に「v
」を入力して(Vキーを押して)、お気に入りのテキストエディターを起動します†1。エディターはファイルを読み込み、less
で表示していた場所にカーソルを移動します。エディターを終了すると、less
で元いた場所に戻ります。
[†1] 訳注:デフォルト状態のUbuntuではGNU nanoエディターが起動します。
これがうまく機能するためには、環境変数のEDITOR
とVISUAL
(またはそのいずれか)に編集コマンドを設定します。これらの環境変数は、さまざまなコマンド(less
、lynx
、git
、crontab
、多くのEメールプログラムなど)によって起動される、デフォルトのテキストエディターを表します。たとえば、デフォルトのエディターとしてemacs
を設定するには、次のいずれかの行(または両方)をシェル構成ファイルの中に記述し、ソーシングします。
export VISUAL=emacs export EDITOR=emacs
これらの変数を設定していない場合は、使用しているLinuxシステムによって設定されるエディターがデフォルトのエディターになります。通常は ...
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