2章基本型と宣言
開発環境が準備できましたので、Go言語の特徴とそれを最大限に生かしたプログラミングの方法を見ていきましょう。「最大限」が何かを判断するのにひとつの原則があります。意図を明確に表現するということです。これから機能を紹介していきますが、いくつかの選択肢を示し、なぜ特定のアプローチがより明解なコードにつながるのかを説明します。
まず、Go言語の基本型(primitive type)と変数(variable)について説明します。こういった概念はプログラマーならばすでに馴染みのはずですが、ほかの言語とは少し違っています。
2.1 基本型
Go言語には他の言語と同じように、論理型、整数型、浮動小数点数型、文字列型などの基本型 (primitive types)†1があります。ほかの言語に馴染みがある人にとっては、こうした型をイディオム的に使うのは簡単ではない場合があります。上であげた型をひとつずつ、Go言語での使い方とともに見ていきましょう。その前に、すべての型について当てはまることを説明します。
[†1] 訳注:組み込み型(built-in types)とも呼ばれます。ただし、「組み込みの型」と言った場合は、次の章で見る「配列」や「スライス」などを含め、Goの処理系があらかじめ用意している型の意味で使われる場合もあります。
2.1.1 ゼロ値
比較的新しい言語の多くがそうですが、Go言語でも「宣言されたが値が割り当てられていない変数」に対しては、デフォルトのゼロ値 (zero value)が割り当てられます。明示的なゼロ値があることでコードがクリアになり、CやC++のプログラムでありがちなバグを回避します。以下で各型について説明する際にそれぞれの型のゼロ値も紹介します。 ...
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