11章標準ライブラリ
Go言語を使った開発で便利なのは、標準ライブラリが充実していることです。Pythonも同様ですが、アプリケーション構築に必要なものは「すぐに使えるようにすべて含める」という哲学に基づいています。Goは比較的新しい言語ですから、近年のプログラミング環境で遭遇するような問題の解決に向けて、さまざまなライブラリが用意されています。
標準ライブラリのパッケージをすべて説明することはできませんし、またその必要もありませんので†1、特に重要なパッケージに焦点を当てて、「イディオム的なGo」の原則をうまく表すような例をあげることにします。errors
、sync
、context
、testing
、reflect
、unsafe
については、別の章で説明していますので、この章では入出力、時刻・時間、JSON、HTTPについて取り上げます。
[†1] 標準ライブラリの詳細は公式サイト(https://golang.org/pkg)を参照してください。
11.1 入出力
プログラムは通常、何らかのデータ(入力)を受け取り、何らかのデータを出力します。Go言語の入出力に関する「哲学」をもっともよく表しているのがパッケージio
です。このパッケージで定義されている2つのインタフェースio.Reader
とio.Writer
は、数あるGoのインタフェースの中でも特によく使われるものです。
もっとも頻繁に使われるインタフェースは何でしょうか。それは「8章 エラー処理」で説明した |
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