3章椅子よさらば?

アーネスト・ヘミングウェイは、健康な人ではありませんでした。彼は、酷い頭痛、高血圧、体重の問題を抱えており、最終的には糖尿病も患いました。ヘミングウェイは、重度の酒豪としても有名であり、おそらくそれは肝臓を病んだことにも関係しているでしょう。健康について参考にすべきでないモデルがあるとすれば、それはヘミングウェイの人生です。

ただしヘミングウェイは、ほとんどのキャリアに渡って、スタンディングデスクで働きました。ヘミングウェイは、Charles Scribner's Sonsの彼の編集者を訪ねている時にスタンディングデスクという考え方を思いつき、寝室にあった本箱を使ってスタンディングデスクをあつらえたのです。ヘミングウェイは普通のデスクも持っていましたが、それは保管場所としてしか使われていませんでした。

なぜアーネスト・ヘミングウェイが立ったままでいるのを好んだのか、はっきりしたことは誰にも分かりませんが、それが健康のためだったということはまずないでしょう。そうではなく、そうした方が集中でき、生産性が高まりやすくなるので、作業中に立ったままでいたのでしょう。最新の科学的研究によれば、彼のその信念は正しかったことになります。立ち上がっていることによって、注意力や集中力も高まりますが、スタンディングデスクに健康上の効果があることは、予想外かもしれません。

実は(ここで座らなければならないかもしれません)、スタンディングデスクを利用していることで、健康上の問題が生ずることもあり得ます。実際のところ、終日立ち続けているのは、率直に言って危険なことなのです。単に、1度に数時間連続で立ち続けているだけでも、多くの健康上のリスクが生じます。その中には、生命に関わるものもあります。 ...

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