9章個室の外で考えよう

私は昨年、フィンランドのヘルシンキで行われたソフトウェアカンファレンスに出席しました。フィンランドは、素晴らしい文化を持つ美しい国ですが、日中であっても太陽がビルよりも高く昇ることがないのは、少々重苦しいことです。フィンランドは北極圏に沿って位置しているので、冬の間は、陽が昇ることさえありません。そして逆に、夏の間は陽が沈みません。フィンランドの人々は、こういった極端な状況にも慣れますよ、と私に言ってくれましたが、それには何千年もかかることでしょう。

フィンランドの近辺に人が住むようになったのは紀元前8500年ごろのことで†1、こうした陽の差す貴重な夏の日々を抱擁することを、そのころからフィンランド文化は学んできたのです。フェスティバルやアウトドア活動によって、フィンランド人は可能な限り陽を浴びます。そうすることで、フィンランド人は冬の間も身体を健康に保つのに十分なビタミンDを合成することができるのです。しかし、世界的にインドアの傾向が高まるにつれて、この国はさらに極端な方法、例えば特定の食物へのビタミンDの添加を義務づけるといった手段を取りました†2

プログラマとして、あなたもフィンランド人と同じような健康上の懸念事項に直面するかもしれません。多くのオフィスやキュービクルは、ソフトウェア開発者にとっての人工的な北極圏を作り出します。ただしこれは、エアコンのことを言っているわけではありません。私たちは早朝に机に向かい、しばしば陽が沈むころに机を離れます。その結果、私たちはフィルタのかかっていない陽の光を制限してしまい、自分の健康をリスクにさらしているかもしれないのです。本章では、皮膚癌のリスクにさらされることなく、ビタミンDのレベルを一杯に高めるいくつかの方法を調べていきます。中には食事を変える必要がある人もいますが、これまで以上に外出するということになる人もいるかもしれません。 ...

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