12章進め、健康なプログラマ

エクササイズが健康に良いことは、誰もが知っています。しかし、60年前にはエクササイズと健康との間に科学的な関連があるとは考えられていませんでした。最初のヒントがでてきたのは、1950年代にJeremy Morris博士がさまざまな種類の職業と、余命の関連性について研究を始めた時のことです。彼は、ロンドンのダブルデッカーバスの車掌と運転手についてデータを集め、毎日何度も階段を歩く車掌が、座りっぱなしの運転手に比べて、はるかに心臓病にかかりにくいことを発見したのです。彼が見つけたこの関連性は、彼自身のライフワークの目標を変え、彼は全般的な健康に関する、多作な提唱者となったのです。

Morris博士は、2009年に99歳で亡くなるまで、運動を続けていました。彼は長生きして、自分が始めた抜本的な社会の変化を十分見届けることができたのです。彼は、1960年代のエアロビクスの誕生、1970年代に始まり、今日まで続いているランニングの大ブームを見届けました。間違いなく、彼はこの変化を誇りに思っていたはずですが、おそらく満足はしていなかったでしょう。起こすべき進歩は、まだまだたくさんあるのです。

私たちの社会は、運動のレベルという点では、まだ危機を脱したとはとても言えません。時が過ぎていくにつれて、私たちの仕事は楽なものになり、日々の暮らしに必要な物理的な努力は少なくなっています。David Angus博士によれば、これはこの20年間にアメリカで劇的に肥満が増加したことの要因です†1。加えて、心臓病は多くの先進国において、死因の最上位であり続けています†2†3。同様に、読者の皆様も生活を変化させたとはいえ、危機を脱しているわけではありません。座りっぱなしのライフスタイルに戻ってしまえば、これまで積み重ねてきた努力から得たメリットは、失われてしまいます。そのため、優れた健康と食習慣は、一生の習慣としてメンテナンスしていくべきものなのです。 ...

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