9章開発の流れ

この章ではプロジェクトの開始からApp Storeへの提出までの流れを見ながら、関連するXcodeの機能を紹介します。必要に応じて6章から8章の内容を再確認しながら読み進めてください。

9.1 デバイスの選択

新規プロジェクトの名前を指定するためのダイアログ([File]→[New]→[Project]のふたつめのダイアログ)にはDevicesという項目があり、[iPad]か[iPhone]、あるいは[Universal](iPhoneとiPadで異なるUIをもつアプリ)のいずれかを選択できるようになっています。

一度選択したアーキテクチャをあとで変更することはできますが†1、最初に正しく選択しておくほうがスムーズに事が運びます。iPhoneとiPadでは物理的な特徴だけでなくUIも一部異なっています。iPadは画面サイズが大きく、スプリットビューやポップオーバーなどiPhoneには存在しない機能が標準で組み込まれています。したがって、nibファイルなどのリソースはiPad用とiPhone用で違うものを用いることになります。

[†1] プロジェクトナビゲータでTargetsを選択したときにDeplyment InfoのDevicesに表示されるメニューで選択できます。

以前はデバイスごとにOSのバージョンも違っていました。このためユニバーサルアプリの開発は大変でした。しかしiOS 4.2からはバージョンが統一され、ユニバーサルアプリを作成する上でOSの違いを意識する必要はなくなりました。ただし、デバイスの違いは引き続き考慮する必要があります。

Devicesで[Phone][iPad][Universal]のどれを選ぶかによってテンプレートが変わり、ビルド設定のTargeted ...

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