14章オーディオ
iOSにはアプリで音声(サウンド)を入出力するためのさまざまな手段が用意されています。サウンドの入出力については内容が多岐にわたるため、この章では基本的なところだけを紹介します。詳しくは、Appleの『Multimedia Programming Guide』や『Core Audio Overview』†1を参照してください。
[†1] 訳注:日本語のドキュメントとしては『Core Audioの概要』や『Audio Sessionプログラミングガイド』などがあります。
この章で取り上げるクラスは、サウンドの再生開始や停止などの操作をするためのUIを提供しません。そのようなインタフェースは簡単に作成できるので、この章ではアプリの「ボタン」を押したときに実行すべき機能を結びつける方法を紹介します。なお、ウェブビュー(11章)は、HTML 5の<audio>
タグに対応しており、これを使うとサウンドを簡単に再生でき、ユーザーが再生や停止などの操作をすることもできます(ウェブビューはAirPlayにも対応しています)。あるいは15章で説明するクラスMPMoviePlayerControllerを使って、サウンドを動画として扱うことも可能です。これは、インターネット経由でサウンドファイルを再生する場合にも使えます。
14.1 システムサウンド
もっとも単純な形式のサウンドはシステムサウンドです。これは昔からパソコンで使われてきた「ビープ音」に相当します。システムサウンドはSystem Sound Servicesで実装されており、使用するには、コードに@import AudioToolbox
を入れる必要があります。サウンドを再生するには、ふたつある次のCの関数のどちらかを使用することになりますが、両者の動作はよく似ています。 ...
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