3章Javaパフォーマンスのツールボックス
パフォーマンス分析は可視化と表裏一体です。アプリケーションの内部や、その実行環境で起こっていることを知るのがパフォーマンス分析です。そして、可視化にはツールが不可欠です。つまり、パフォーマンスチューニングにとってツールは最も重要なのです。
2章で筆者は、データ主導型のアプローチの重要さを強調しました。アプリケーションのパフォーマンスを測定し、その結果の意味を理解する必要があります。パフォーマンス分析も、同様にデータ主導でなければなりません。プログラムのパフォーマンスを向上させるためには、プログラムが行っていることをデータとして正確に把握するべきです。このようなデータをどう収集し、どう解釈するかを明らかにするのがこの章の目的です。
Javaアプリケーションのふるまいに関する情報を示してくれるツールは大量にあるため、これらすべてを紹介するのは不可能です。重要なツールの多くは、JDK(Java Development Kit)に付属していたりhttp://java.netでオープンソースの開発が行われていたりします。それぞれについて、オープンソースあるいは商用のツールが競合していますが、便宜上本書では主にJDK付属のツールを紹介していくことにします。
3.1 オペレーティングシステム付属のツールと分析
プログラムの分析の手始めになるツールは、Javaとの直接の関係はまったくありません。オペレーティングシステムに付属している、基本的な監視のツールを利用します。Unixベースのシステムでは、sar
(System Accounting Report)や関連のツール(vmstat
、iostat
、prstat
など)を利用できます。Windowsでは、グラフィカルなリソースモニターやコマンドラインのユーティリティ( ...
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