6章基本的な標準オブジェクトを学ぶ
JavaScriptにはさまざまな標準オブジェクトが付属していますが、その中には各種プリミティブに対応するオブジェクトや、特殊なリテラルが用意されているオブジェクトなど、言語仕様と強く紐付いたオブジェクトが存在します。本章ではそのようなオブジェクトの概要やプロパティ、利用できるメソッドについて紹介します。
本章で扱うプリミティブに対応するオブジェクトは次のとおりです。
Boolean
- 真偽値に対応するオブジェクト
Number
- 数値に対応するオブジェクト
BigInt
- 長整数に対応するオブジェクト
String
- 文字列に対応するオブジェクト
Symbol
- シンボルに対応するオブジェクト
上記には含まれませんが、特殊な表記で直接生成できるオブジェクトは次の4つです。本章ではその前者2つを紹介します。
Function
- 関数式を持つオブジェクト
RegExp
- 正規表現リテラルを持つオブジェクト
Object
- オブジェクトリテラルを持つオブジェクト(すでに「4章 オブジェクトを学ぶ」で説明)
Array
- 配列リテラルを持つオブジェクト(次の章で紹介する)
また、最後にグローバルな(コードのどこからでも呼び出すことができる)関数を保持するglobalThis
オブジェクトについても紹介します。
6.1 プリミティブに対応するオブジェクト
プリミティブはNull型、Undefined型、真偽値型、数値型、長整数型、文字列型、シンボル型に含まれる値の総称です。
オブジェクトとプリミティブの違いについてはすでに「2章 データを学ぶ」で説明しています。そこでの説明の繰り返しになりますが、プリミティブとは原始的で効率的な処理が可能である代わりに、プロパティの保持やメソッドの呼び出しなどの複雑な操作ができないデータ型です。このことを踏まえた上で、次のコードを実行してみてください。 ...
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