16章センサーとデバイスを学ぶ

インターネット登場当初はもちろんスマートフォンなどなく、インターネットにはデスクトップマシンでアクセスするものでした。しかし今やインターネットに接続するためのデバイスとして支配的なのはスマートフォンで、WebサイトやWebアプリを開発するにあたってはスマートフォン向けの表示を中心に考えるべきとして、モバイルファーストという言葉があるほどです。

この変化はもちろんJavaScriptにも影響を与えています。開発者の視点で、デスクトップマシンからスマートフォンにその主軸が移ったことにより大きく変わったことのひとつが利用できるセンサーの数です。現在のスマートフォンは端的に言ってセンサーの塊です。マイクやカメラは言うに及ばず、そこにはGPSやコンパス、加速度センサー、ジャイロスコープ、近接センサーなど、多種多様なセンサーが搭載されています。これらは組み合わせて使用することでさらに力を発揮でき、たとえばスマートフォンの利用者がいま自宅でゆっくりしているのか、散歩しているのか、自動車や公共交通機関を利用してオフィスに向かっているのかなど、利用者の現在の行動についてもある程度推測が可能なほどです。

JavaScriptがモバイルデバイス上で利用されることが増えた結果、このようなセンサー類にJavaScriptからもアクセスしたいという声が上がるようになったのは当然でしょう。そういった開発者からの要望に応える形でJavaScriptからブラウザを通じてセンサーにアクセスするためのAPIは増え続けています。

まだ一部のブラウザでしか実装の進んでいないAPIも含めると、JavaScriptからアクセスできるセンサーには次のようなものがあります。

  • 磁気センサー
  • 方位センサー ...

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