3章Kubernetes環境の選択

当惑は知識の始まりである。

――Kahlil Gibran(レバノン出身の詩人・画家、1883~1931)

Kubernetesはクラウドネイティブの世界を支えるオペレーティングシステムであり、コンテナ化されたワークロードを実行するための、信頼性と拡張性に優れたプラットフォームを提供します。しかし、Kubernetesの実行環境は、どのように用意すればよいのでしょうか。自分自身でホスティングすべきでしょうか。それともクラウドインスタンスやベアメタルサーバ上で使用するのでしょうか。または、マネージドKubernetesサービスを利用するのでしょうか。あるいは、Kubernetesを基盤とするものの、ワークフローツール、ダッシュボード、Webインタフェイスで拡張されたマネージドプラットフォームでしょうか。

こうした疑問に答えるには丸々1つの章を費やすことになりますが、やってみましょう。

注意する必要があるのは、ここではKubernetes自体の運用に関する技術的な詳細(クラスタの構築、調整、トラブルシューティングなど)は特に取り扱わないことです。これについては役に立つ優れたリソースが数多くあるからで、著者らが特に推奨するのは、Kubernetesプロジェクトの共同創設者であるBrendan Burnsの著書『Managing Kubernetes』(O'Reilly Media)です。

その代わりに本章では、クラスタの基本構造を理解してもらうことに集中し、Kubernetesの実行方法を決定する上で必要となる情報を提供します。また、マネージドサービスの長所と短所を概説し、人気が高いベンダについて検討します。

独自のKubernetesクラスタを実行したいと考える読者のためには、クラスタのセットアップと管理に役立てることができるインストール用ツールの中で、最も優れていると思われるものをいくつか紹介します。 ...

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