15章ステージ1:共感

まずは、みんなにとって大事なものを見つけ、その課題に共感しよう。調査方法は聞き取りだ。他人を思いやることで、機会を掘り起こすのである。今やるべきことは、自分の頭のよさを証明することではない。ソリューションを発見することでもない。

誰かの頭のなかに入っていくことだ。

つまり、課題の存在を確認し、ソリューションが有効かどうかを見極めるのである。

15.1 共感ステージの指標

共感ステージでは、課題インタビューとソリューションインタビューを行い、定性的なフィードバックを集めることにフォーカスする。ここでのゴールは、解決に値する課題の発見と、初期のトラクションを集めるのに十分なソリューションの発見だ。こうした情報を集めるには、建物の外に出よう。建物の外に出たことがないのであれば(それぞれのインタビューで少なくとも15人にインタビューしていないなら)急いで外に出るべきだ。

インタビューするときには、最初から詳細な記録をつけておこう。あとでスコアをつけて、関心の高かったニーズやソリューションを把握するためだ。こうすれば、実用最小限の製品(MVP)にどの機能を入れるべきかがわかる。

15.2 最高のアイデアだ!(解決に値する課題の発見方法)

起業家は常にアイデアを思いつく。「アイデアなんか楽勝」と言う人もいるが、必ずしもそうではない。アイデアを思いつくのは難しい。いいアイデアを思いつくのはもっと難しい。いいアイデアを思いついて、建物の外に出て、何かを作れるところまで検証するのは、本当に本当に難しい。

課題(やアイデア)の発見は、人の話を聞くところから始まる。誰もが課題についての不満を言ってくれる。だが、その不満をまともに聞いてはいけない。そういう話の真理やパターンについて、積極的に(貪欲に)耳を傾ける必要がある。大成功したスタートアップは、それまで誰も気がつかなかった課題に独創的なソリューションをもたらした結果なのだ。 ...

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