14章コラボレーティブデザイン
コラボレーションを積極的に受け入れましょう。人は、あなたにはない能力や、あなたが思いつかないようなアイディアを持っているものです。刺激を与えてくれるような人々を探し、多くの時間を過ごしてください。きっと、あなたの人生は変わるはずです。
──エイミー・ポーラー(アメリカの女優、プロデューサー)
「ユーザーエクスペリエンス」とは何か? それは、「ユーザー」と「プロダクトやサービス」の相互作用の総和だと言えます。それは、あなたとチームがプロダクトやサービスの価格、パッケージングと販売方法、ユーザーのオンボーディング方法、サポート手段、アップグレード方法などについて下した決定によって決まります。すなわち、ユーザーエクスペリエンスはデザイナーのみではなく、チーム全体によってつくられるのです。Lean UXは、「ユーザーエクスペリエンス・デザインは共同のプロセスでなければならない」という考えからスタートします。
Lean UXでは、デザイナーと非デザイナーがプロセスを通じて協業しながら創造的な活動を続けます。これによって、個人では思いつかないような優れたアイディアを得やすくなります。ただし、それは「委員会のような組織によってデザインを決定すること」ではありません。もし委員会のような組織がデザインを決めることになれば、悪しき妥協や不十分な情報に基づいた意思決定が頻発してしまうでしょう。Lean UXのプロセスでは、デザイナーが全体の指揮をとり、各分野のスペシャリストが共通の認識に基づいて各自の作業に取り組みます。Lean UXでは、プロセスの初期段階からメンバー全員に意見を述べる公平な機会を与えることで、チーム全体が対象のプロダクトやサービスに対する当事者意識を持てるようになります。重要なのは、チームの多様な専門知識を活用して、 ...
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