はじめに
『入門 モダンLinux』へようこそ!この旅を少しの間、一緒に歩んでいけることを嬉しく思います。この本は、すでにLinuxを使っていて、体系的かつ実践的なアプローチで、より深く理解したいと考えている読者や、または、すでにLinuxの経験があり、例えば開発や運用など専門的な設定において、作業する際の流れを改善するためのヒントやコツを知りたいと考えている読者に向けて書かれています。
システム管理の面ではなく、開発からオフィス関連のタスクまで、日々の作業に使うLinuxに焦点を当てます。また、グラフィカルUIではなく、コマンドラインに焦点を当てます。我々はターミナルを使ってLinuxを操作するので、2022年はデスクトップLinux元年になるかもしれません。これは、Raspberry Piから、クラウドプロバイダの仮想マシンまで、さまざまな設定において等しく知識を適用できるという利点も得られます。
本題に入る前に、私自身の旅を紹介することで、背景を説明したいと思います。私が初めて実際に体験したOSは、Linuxではありません。最初に使ったOSは、80年代後半のAmigaOSでした。その後、工業高校で主にMicrosoft DOSと、当時発売間もないMicrosoft Windowsを使い、特にイベントシステムやユーザインタフェース関連の開発を行っていました。1990年代半ばから後半にかけての大学在学中は、研究室でUnixベースのSolarisやSilicon Graphics搭載のマシンをメインに使っていました。実際にLinuxに興味を持つようになったのは、2000年代半ばにビッグデータに関わるようになってからです。その後、Mesosphereに勤めていた2015年にApache ...
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