9章オンプレミスアプリケーションとOkta Access Gatewayの活用
本書の最終章では、もう1つの特徴的なOkta製品であるOkta Access Gateway(OAG)について紹介しよう。多くの企業で、レガシーなオンプレミスのアプリケーションがITモダナイズの障壁となっている。Oktaのような統合ID管理機構を導入し、認証をSSO化するのであれば、本来すべてのアプリケーションをその傘下に収めたいところである。Okta Access Gateway(OAG)は、これを可能とする製品である。OAGはすべての企業にとって必要なものではなく、縁のないOkta管理者も多いであろう。また、OAGは企業ネットワーク内に設置する必要があるため、他のOkta製品と比べて求められるスキルも若干高度になる。しかし、それであってもOAGについて深く知っておくに越したことはない。ここでは、OAGの概要と設定方法について説明するとともに、サンプルのアプリケーションの展開を例に、アプリケーション管理のコツをいくつか紹介する。
本章では、次のトピックに沿って説明を行っていく。
- OAGの概要
- OAGの展開
- ヘッダベースアプリケーションの追加
- OAGの管理
9.1 OAGの概要
世の中の多くの企業にとって、クラウドアプリケーションだけを利用していくことは非現実的であり、今後も継続してハイブリッドなクラウドソリューションの活用を模索していくことになるだろう。IT管理者にとって、これは頭の痛い問題である。Oktaを導入し、ID管理を単一のプラットフォームに統合する以上、別の場所でもID管理を行うことは避けたいところである。OAGを導入することで、ヘッダベースやURLベースによるでアクセス制御や、Kerberos認証 ...
Get マスタリングOkta ―IDaaS設計と運用 now with the O’Reilly learning platform.
O’Reilly members experience books, live events, courses curated by job role, and more from O’Reilly and nearly 200 top publishers.