12章画像解析

12.1 概要

前の章では、OpenCVで利用できる画像変換について学びました。それらの変換は原則的に、入力画像を、入力画像と同様の絵が残るような出力画像に変換する写像でした。本章では、画像をまったく異なる表現にする可能性がある演算を扱います。

これらの新しい表現は、通常は値の配列のままではありますが、その値の意味は入力画像の輝度値とはまったく異なるものになります。例えば、最初に説明する離散フーリエ変換の関数では、出力「画像」は配列ですが、入力画像の周波数表現が格納されます。Hough線変換などのいくつかのケースでは、変換後の結果が配列とはまったく異なり、構成要素のリストのようになることもあります。

本章の最後では、画像を意味のある連続領域として表現する領域分割手法についても説明します。

12.2 離散フーリエ変換

離散(整数)パラメータでインデックス付けされた任意の値の集合に対して、連続関数に対するフーリエ変換と類似した方法で離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)†1を定義することができます。N個の複素数x_0, x_1, x_2, \dots, x_{N - 1}に対して、1次元のDFTは次の式で定義されます(ここでi = \sqrt{-1})。

[†1] Joseph Fourier[Fourier]は、いくつかの関数は他の関数の無限級数に分解可能であることを発見した最初の人であり、それを行うことはフーリエ解析という分野になりました。関数をフーリエ級数に分解する方法に関する重要な文献には、物理学用のものにMorse ...

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