8章ウェブに関するテクニック
PHPはもともと、ウェブ用のスクリプト言語として設計されたもので、純粋なコマンドラインスクリプトやGUIスクリプトとしても使えますが、ウェブでの使用が圧倒的です。動的なウェブサイトには、フォームやセッション機能、時にはリダイレクト(自動的に転送する)機能が使われることがあります。本章では、こうした要素をPHPで実装する方法を説明します。具体的には、フォームのパラメータにアクセスする方法やクッキーを送信する方法、ブラウザにリダイレクトさせる方法、PHPのセッションの使用方法などです。
8.1 HTTPの基本
ウェブはHTTP(HyperText Transfer Protocol)上で動作します。このプロトコル(protocol)は、ウェブブラウザがウェブサーバーにどのようにしてファイルを要求するかや、要求されたファイルをサーバーがどのようにして送り返すかを定めた規約です。本章で取り上げるさまざまなテクニックを理解するには、HTTPの基本的な理解が必要になります。
ウェブブラウザは、ウェブページを要求(リクエスト)するとき、ウェブサーバーにHTTPリクエストメッセージを送信します。このリクエストメッセージには常にヘッダ情報が含まれ、本文が含まれることもあります。ウェブサーバーはリクエストに対する応答(レスポンス)を返します。これにもヘッダ情報が常に含まれ、通常は本文も含まれます。HTTPリクエストの最初の行は、次のようなものです。
GET /index.html HTTP/1.1
この行はメソッドと呼ばれるHTTPコマンドを指定し、続けてドキュメントのアドレスとHTTPプロトコルのバージョンを指定します。この例では、GET
メソッドを使って ...
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