14章集計演算子
集計については「13.1 集計の基礎」でもすでに学んでいるが、そこで説明したことはできることのほんの一部だけである。集計は重要だ。アプリケーションインスタンスが数千と言わず数十個あるだけで、個々のインスタンスのメトリクスを個別に精査することは現実的ではなくなってくる。集計をすれば、ひとつのアプリケーションのメトリクスだけでなく、複数のアプリケーションにまたがってメトリクスを要約できる。
集計演算子は全部で11種類あり、オプションの句としてwithout
とby
の2個がある。この章では、集計演算子のさまざまな使い方を学ぼう。
14.1 グルーピング
集計演算子自体について話す前に、時系列データがどのように分類されるかを知っておく必要がある。集計演算子の対象となるのはインスタントベクトルだけであり、出力もインスタントベクトルである。
Prometheusに次のような時系列データがあったとする。
node_filesystem_size_bytes{device="/dev/sda1",fstype="vfat", instance="localhost:9100",job="node",mountpoint="/boot/efi"} 100663296 node_filesystem_size_bytes{device="/dev/sda5",fstype="ext4", instance="localhost:9100",job="node",mountpoint="/"} 90131324928 node_filesystem_size_bytes{device="tmpfs",fstype="tmpfs", instance="localhost:9100",job="node",mountpoint="/run"} ...
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