2章強化された対話機能
IPythonとJupyterが追加する対話ツールは非常に強力です。この章では、いわゆるMagicコマンド、入出力履歴ツール、シェル対話ツールなどを説明します。
2.1 IPython Magicコマンド
前の章では、IPythonを使用してPythonを効率的に、対話的に使用する方法について説明しました。ここでは、IPythonが通常のPython構文の上に追加した拡張について説明します。これらはIPython Magicコマンドとして知られており、先頭に%
文字が付きます。Magicコマンドは、標準的なデータ分析で生じるさまざまな共通の問題を簡潔に解決するように設計されています。Magicコマンドには2つの種類があります。行Magicコマンドは%
を接頭辞とし、1行の入力で動作するものです。一方、セルMagicコマンドは、%%
を接頭辞とし、複数の入力行を対象とします。ここではいくつかの簡単な例を示すに留め、有用なMagicコマンドについては本章の後半でそれぞれ焦点を絞って説明します。
2.1.1 外部コードの実行:%run
コード開発が本格的になると、対話的な調査や実験はIPythonで行い、再利用したいコードはテキストエディタで書くようになるはずです。エディタで作成したコードを、新しいウィンドウで実行するのではなく、IPythonのセッション内で実行できれば便利です。これはMagicコマンド%run
で実現できます。
例えば、次の内容のmyscript.py
を何らかのエディタで作成したとしましょう。
# file: myscript.py def square(x): """square a number""" return x ** 2 for n in ...
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