3章数値
最大多数に最大幸福をもたらす行動がもっともよい。
──フランシス・ハッチソン
この章は、Pythonのもっとも単純な組み込みデータ型を学ぶところから始めよう。
- ブール値(
True
またはFalse
の値を持つ) - 整数(
42
、100000000
などの小数点以下がない数値) - 浮動小数点数(
3.14159
のように小数点以下の部分がある数値、あるいは、10e8
のような指数表現。10e8
は10の8乗という意味で、1000000000.0
を意味する)
これらは、ある意味では原子に似ている。この章ではこれらをばらばらに使っていくが、あとの章ではこれらを組み合わせてリストや辞書などの「分子」を作る方法を説明する。
それぞれの型には専用の使い方のルールがあり、コンピュータによる処理の方法も異なる。この章では、97
や3.1416
のようなリテラル値と2章で触れた変数の使い方も説明する。
この章のコード例は、すべて有効なPythonのコードではあるが、断片的なものだ。Python対話型インタプリタに、これらを入力するとすぐに結果がわかる。あなたのコンピュータにインストールされているPythonを使って実際に動かしてほしい。この種のコード例は、>>>
というプロンプトで見分けられるようになっている。
3.1 ブール値
Pythonでは、bool
型の値はTrue
とFalse
の2種類だけだ。これらを直接使うこともあるが、ほかの型の値が「真」かどうかを評価することもある。Pythonの組み込み関数であるbool()
を使えば、任意のPythonデータ型をbool
に変換できる。
関数については、専門の章として9章を用意してあるが、さしあたり今は、関数には名前があり、丸括弧で囲まれ、カンマで区切られた0個以上の ...
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