19章パイソニスタになろう

時間をさかのぼって若いときの自分と闘ってみたいと

いつも思っていた?

それなら君はソフトウェア開発にぴったりだ!

──エリオット・ロー(https://bit.ly/loh-tweet

 この章では、Python開発の科学と技芸、ベストプラクティスとして推奨される習慣を紹介していく。ここに書かれていることが身につけば、あなたも本物の“パイソニスタ”になれる。

19.1 プログラミングについて

 まず、個人的な経験から、プログラミングについていくつかコメントしておきたい。

 私はもともと科学者で、実験データを分析、表示するためにプログラミングを独学で身につけた。コンピュータプログラミングは、経理の仕事のようなもので、正確だけれども退屈なものだと思っていたが、実際にやってみると面白いので驚いた。面白さの一部は、パズルを解くような論理的な側面だったが、創造的な部分にも惹かれた。正しい結果を得るためには、プログラムを正しく書かなければならないが、それをどのように書くかは好きなように選ぶ自由がある。右脳的思考と左脳的思考が絶妙のバランスで含まれているのだ。

 プログラミングの仕事に転身したあと、この分野にはさまざまなニッチがあり、バラエティに富んだ仕事といろいろなタイプの人々がいることも学んだ。コンピュータグラフィックス、オペレーティングシステム、ビジネスアプリケーション、……科学計算だってある。

 あなたがプログラマなら、きっと同じような経験をしているだろう。そうでない読者は、少しプログラミングに取り組んでみて、自分の個性に合うかどうか、少なくとも何か仕事を片付けるために役立つかを考えてみよう。本書のかなり前のほうで言ったことだが、数学の能力はそれほど重要ではない。もっとも重要なのは論理的な思考能力で、言語的な面で才能があれば役に立つ。それから、特にコードの中のつかみどころのないバグを追跡しているときには、忍耐力がものを言う。 ...

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