5章型アノテーション
Pythonコードに型情報の注釈(アノテーション)を付けることは任意であり、大規模なプロジェクトやライブラリの開発とメンテナンスで非常に役立つことがある。静的型チェッカーとlintツールは、関数の引数と戻り値のデータ型の不一致を特定し、その位置を明らかにするのに役立つ。型アノテーション(type annotation)は型ヒント(type hint)とも呼ばれる。IDEでは、これらの型アノテーションを使ってオートコンプリート機能の性能を改善したり、ポップアップドキュメントを提供したりできる。サードパーティのパッケージやフレームワークでは、型アノテーションを使って実行時の振る舞いを調整したり、メソッドや変数の型アノテーションに基づいてコードを自動生成したりできる。
Pythonの型アノテーションと型チェックは進化し続けており、多くの複雑な問題に触れている。本章では、型アノテーションの最も一般的なユースケースをいくつか取り上げる。より包括的な内容は、本章の最後にある参考資料で見つかる。
型アノテーションをサポートしているPythonの機能は、バージョンごとに重要な追加や削除を繰り返しながら進化してきた。本章の残りの部分では、Pythonの最新バージョン(3.10以降)での型アノテーションのサポートについて説明する。なお、他のバージョンに存在する(または存在しない)機能についても注記する。 |
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