4章入力と出力
統計処理はデータから始まります。ほとんどのデータはファイルやデータベースに格納されています。重要な統計プロジェクトをうまく行う上で最初の関門となるのは、おそらく入力処理でしょう。
統計処理では、必ず最後にクライアントへの数値の報告が必要となります。これはたとえ自分がクライアントであったとしても同じです。書式を整えた出力の作成がプロジェクトの重要なカギになるでしょう。
一般的には、CSVファイルを読み込むread.csv
や、さらに複雑なテーブル形式のデータを読み込むread_delim
などの基本的なreadr
パッケージ関数を使えば、入力の問題は解決できるでしょう。print
、cat
、format
を使うと簡単なレポートを作成できます。
さまざまな入出力(I/O)を頻繁に行うのであれば、CRANで入手できるドキュメント「R Data Import/Export」(http://cran.r-project.org/doc/manuals/R-data.pdf)がお勧めです。このドキュメントにはスプレッドシート、バイナリファイル、その他の統計システム、リレーショナルデータベースなどのリソースからデータを読み込む際に重要となる情報が掲載されています。
レシピ4.1 キーボードからデータを入力する
問題
データの量が少しだけなので、入力ファイルを作成するという無駄は省いてデータをワークスペースに直接入力したい。
解決策
小さなデータセットの場合には、ベクトルを作成するc()
関数を使ってデータをリテラルとして入力します。
scores <- c(61, 66, 90, 88, 100)
解説
簡単な問題では、R以外でデータファイルを作成してから読み込むという手間はかけたくないでしょう。Rにデータを入力したいだけなので、 ...
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