10章グラフィックス
グラフィックスはRの威力が発揮できる部分です。graphics
パッケージは標準ディストリビューションに含まれ、さまざまなグラフ表示を作成するための便利な関数を多数持っています。tidyverseパッケージの一部であるggplot2
によって、基本機能が拡張され簡単になっています。本章ではggplot2
を使った例を重点的に取り上げますが、折に触れて他のパッケージも紹介します。本章の「関連項目」の節では、同じ処理を異なる方法で行う別のパッケージを示します。ggplot2
や基本的なグラフィックスで満足できない場合には、これらの代替手段を調べてみることをお勧めします。
グラフィックスは大きなテーマなので、この章ではほんの一部しか紹介できません。O'ReillyクックブックシリーズのWinston Chang著『R Graphics Cookbook, 2nd ed』(https://oreil.ly/2IhNUQj、邦題『Rグラフィックスクックブック第2版』オライリー・ジャパン)は、ggplot2
を使った多くの便利なレシピを紹介しています。もっと深く掘り下げたければ、Paul Murrell著の『R Graphics』(Chapman & Hall、2006年、邦題『R グラフィックス』共立出版)をお勧めします。この書籍は、Rグラフィックスの背景となるパラダイムが述べられ、グラフィックス関数の使い方を説明し、多数の例を掲載しています(例を再現するコードもあります)。中には驚くほど見事な例もあります。
グラフについて
本章に登場するグラフのほとんどはシンプルで、装飾がありません。意図的にそうしています。次のようにggplot
関数を呼び出してみましょう。
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