18章 ホームオートメーションHome Automation

低コストで低消費電力のデバイスであるRaspberry Piは、ホームオートメーションのハブに最適だ。電気料金を気にせず、動かしっぱなしにしておけるからだ。この章で説明するレシピには、Raspberry Pi 4のパワーは必要ない。実際にはRaspberry Pi 2や3でも速度は十分だし、発熱量や消費電力もRaspberry Pi 4や400より少なくて済む。

この章ではまずMQTT(Message Queuing Telemetry Transport)という、大部分のホームオートメーションシステムに使われている基本的な通信メカニズムを説明し、次にNode-RED(17章にも登場した)を基盤としてホームオートメーションを作り上げていく。

厳密に言えば、ホームオートメーションとは自宅をより賢くし、より多くのことを自動化することを意味する。例えば、動くものを検出したら一定時間だけ照明をオンにするとか、就寝時間になったら自動的にすべての電源をオフにする、といったことだ。しかし、ホームオートメーションに興味のある大部分の人は、自宅にある家電製品をリモートコントロールすることにも興味を持っている。この章では、スマートフォンからリモートコントロールを行う方法も見ていく。

レシピ18.1:Mosquittoを使ってRaspberry Piをメッセージブローカーに仕立てる

課題 Raspberry Piを、Mosquitto MQTTソフトウェアを利用したホームオートメーションシステムのハブにしたい。

解決 Mosquittoソフトウェアをインストールして、Raspberry PiをMQTTブローカーとして動作可能にする。 ...

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