8章データ

データはアプリケーションにとっての血液です。データがアプリケーション内を流れ、各コンポーネントに養分を運んでいるのです。我々開発者は、コンポーネントを合成することで、データのための血管を作っています。データの流れを作ることで、サーバーから取得したデータでアプリケーションを満たし、逆にユーザーから収集したデータをサーバーに送ります。Reactのコンポーネントはデータが存在することで初めて価値を持つのです。

では、それらのデータはどこから来るのでしょう? インターネットの向こう側に無限にデータを蓄えておけるクラウドが存在している、といった漠然なイメージを持っている方が多いでしょう。実際にデータは、インターネットに接続されたサーバーやデータベース等から読み出されます。インターネットに接続されたクライアントは、サーバーから新鮮なデータを読み込んで処理する際に、場合によってはローカルにデータを保存する必要があります。しかしながら、時間が経つにつれてそれらのデータは古くなり、無意味なものになってしまいます。

アプリケーションのデータをいかに新鮮に保つか、というのは我々開発者が直面する現実的な問題です。本章では、Reactのアプリケーションにおいて、データをサーバーから取得してローカルに保存したり、逆にローカルのデータをサーバーに送信する方法について学びます。

8.1 データの受信

映画『スター・ウォーズ』ではC-3POというロボットが登場します。彼はプロトコル・ドロイド、つまり通訳ロボットで、600万を超す言語を使いこなせます。間違いなく、彼はHTTPを話せるでしょう。なぜなら、Hyper Text Transfer Protocol(HTTP)はインターネットからデータを取得するために最も使用されている言語だからです。 ...

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