6章アプリケーションのビルド
Reactに組み込みのコンポーネントやカスタムコンポーネントについての基礎をすべて学び、必要に応じてJSXを使ってユーザーインタフェースを定義し、ビルドとデプロイも行えるようになりました。ここからは、より本格的なアプリケーションを作ってゆきましょう。
作成するアプリケーションの名前はWhinepad(ワインパッド、whineは「ぶつぶつ言う」の意)といいます。ワインについてのメモや評価を記録できるアプリケーションです。実際にはワインにかぎらず、whineしたいものなら何でもかまいません。CRUD(create、read、update、delete)アプリケーションとして期待されるすべての機能が実装されます。クライアント側のアプリケーションとして、データもブラウザ内に保持されます。ここでの目標はReactについて学ぶことであり、React以外の部分(データの格納や表現形式など)についての解説は最小限にとどめます。
この章での作業を通じて、読者は次の点について学べます。
- 再利用可能な小さいコンポーネントを使い、アプリケーションを組み立てます。
- コンポーネント間でインタラクションを行い、協調動作させます。
6.1 Whinepadバージョン0.0.1
5章で作成したアプリケーションのひな型を元に、Whinepadを作ってゆきましょう。Whinepadは、ユーザーが試してみたものについて評価やメモを記録できるアプリケーションです。最初の画面には、今までに評価してきたものを表形式で表示することにします。つまり、3章で作った<Excel>
コンポーネントを再利用します。
6.1.1 セットアップ
まず、ひな型のアプリケーションreactbook-boiler
Get Reactビギナーズガイド ―コンポーネントベースのフロントエンド開発入門 now with the O’Reilly learning platform.
O’Reilly members experience books, live events, courses curated by job role, and more from O’Reilly and nearly 200 top publishers.