15章ウェブのプラットフォーム化
スーパーアプリのひとつ「au PAY」
ウェブのドメインは、それぞれが1つのお店のようなものです。ユーザーは自分が得たい情報を探したり、欲しい商品を購入するために、特定のドメインにアクセスしにいきます。インターネットの黎明期からレンタルサーバーというものがあり、同じドメインの下に複数のサイトが同居することはありましたが、それぞれのサイトは独立していました。
時代が進むと、1つのウェブサイトの中に個別の企業によって運営されるサービスが同居し、1つの会員IDでそれらすべてのサービスを使えるようなプラットフォームが登場しました。テーマパークではパスポートを購入すればどの乗り物も自由に乗れますが、それと同じように1つIDを作れば、サイト内中のサービスを使うたびに名前などを再登録する必要はありません。
また、サービスのアカウントには友達を登録する機能があったりして、その友達を通じてサービス内にある個別のサービス(ミニサービスと呼ばれたりします)へのユーザーの流入を増やしたり、サービスを利用し続けるリテンションにつながったり、とユーザーの行動も大きく変容しました。特に、当初は友達同士の交流をサービスにしたものだったソーシャルネットワークサービスが、その友達の輪という情報を武器にしてプラットフォームへと大きく成長しています。
そのようなプラットフォームを構築しているサービスは世の中に多くあります。アーキテクチャなどはサービスによりさまざまですが、ウェブ技術をベースにしたプラットフォーム技術もいくつかあり、また定期的に新しい技術が話題になっています。本章では、ウェブの歴史の中で繰り返し話題になってきた ...
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