14章Stockroom-bot(ストックルームボット)
本章では、これまでの章で紹介したテクニックをいくつか組み合わせて、倉庫(ストックルーム)で物を移動させるロボットをプログラムします。この種の作業は、高価な商品が並ぶ小売店の比較的小さなショーケースから、医薬品や医療用品を取り置く病院の保管室、さらにはネット通販や大企業のサプライチェーンを支える高度に制御された巨大倉庫にいたるまで、物品の取り扱いが制御され管理されている多くの産業で共通にあります。いろいろな用途があるにもかかわらず、これらの倉庫での多くのタスクは、非常によく似ています。入ることが制限されたエリア内に正確に並べられた商品を、受け取ったリクエストに応じて集めてくることです。
本書を通して強調してきたように、シミュレーション環境なしで、ロバストで複雑なロボットソフトウェアを書くことはほぼ不可能です。したがって、本章の初めの部分では、シミュレーションの倉庫を作成することにします。いつものように、良いシミュレーションモデルの作成に時間をかければ、ロボットソフトウェア開発はかなり楽になります。
14.1 倉庫のシミュレーション
それでは、stockroom_bot
パッケージを持つ、ws
という名前のワークスペースを作成することから始めましょう。
user@hostname$mkdir -p ~/ws/src/stockroom_bot
user@hostname$cd ~/ws/src
user@hostname$catkin_init_workspace
user@hostname$catkin_create_pkg stockroom_bot rospy
user@hostname$cd ~/ws/src/stockroom_bot ...
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