14章lsコマンド

今では、女の子たちがでまかせを言っているだけだと知っている

今では、男の子たちはただ運にまかせているだけだと知っている

今では、私をどこかに連れて行ってくれるものは存在しないと知っている

私の名前はリストに載っていない

—— They Might Be Giants, "Prevenge" (2004)

最終章では、Unixでもっともよく使われているであろうlsコマンドのRust版を作成します。個人的には、ディレクトリの内容を確認したり、ファイルのサイズやパーミッションを調べたりするために、毎日このコマンドを使っています。オリジナルのlsには30以上のオプションがありますが、今回のプログラムでは、ディレクトリの内容やファイルの一覧を、それらのパーミッション、サイズ、更新日時とともに表示するなど、いくつかの機能に絞って実装します。今回のプログラムは、Unixに特有なファイルと所有権という概念に依存しているため、Windows上では動作しません。したがって、Windowsユーザーは、Windows Subsystem for Linuxをインストールして、その環境でプログラムを書いてテストすることをお勧めします。

本章では、以下の内容を学びます。

  • ファイルのパーミッションを取得し、表示する方法
  • 定義した構造体へのメソッドの追加方法
  • モジュールを別のファイルに作成し、コードを整理する方法
  • テキストテーブルを用いて、出力を整列する方法
  • ドキュメンテーションコメントの作成方法

14.1 lsの動作

まずはBSD版のlsのマニュアルページを見て、何を実装する必要があるかを理解しましょう。マニュアルページを見ると、30以上のオプションがあることがわかります。かなり長いので最初の部分だけ載せますが、全部読むことをお勧めします。 ...

Get Rustの練習帳 ―コマンドラインツールの作成を通してRustを学ぶ now with the O’Reilly learning platform.

O’Reilly members experience books, live events, courses curated by job role, and more from O’Reilly and nearly 200 top publishers.