4章初めてのスマートコントラクト

 必要なものをすべてインストールしたところで、最初のコントラクトを作成してみよう。プログラミングの入門書の伝統に則り、最初のプログラムは"Hello, World!"にする。

 このプログラムを開発しながら、アプリケーションの作成とテストのためにTruffleが提供しているツールの使い方を学習していく。また、関数や状態変数を含め、Solidity言語についても詳しく見ていく。

 本章の目的は、正しい方法に向かって作業を進めているかどうかを確認しながらアプリケーションを構築するリズムをつかむことにある。そのガイドとして、即時的なフィードバックループを可能にするテスト駆動開発(TDD)を取り入れることにする。

 まず、プロジェクトのセットアップから始めよう。

4.1 セットアップ

 新しいアプリケーションを構築するための準備として、アプリケーションを格納するディレクトリが必要である。まず、greeterというディレクトリを作成し、このディレクトリに移動してみよう。ターミナルを開いて、次のコマンドを入力する。

$ mkdir greeter
$ cd greeter

 次に、新しいTruffleプロジェクトを初期化する。

$ truffle init

 このコマンドを実行すると、次のような出力が生成される。

Starting unbox ... ================== ✓ Preparing to download box ✓ Downloading ✓ Cleaning up temporary files ✓ Setting up box Unbox successful. Sweet! Commands: Compile: ...

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