7章データの生成、操作、変換
「はじめに」で述べたように、本書の目的は、複数のデータベースサーバーで利用できる一般的なSQLテクニックを教えることにあります。本章では、文字列データ、数値データ、時間データの生成、変換、操作について説明しますが、この機能をカバーしているコマンドはSQL言語には含まれていません。データの生成、変換、操作には、代わりに組み込み関数を使います。SQL規格に含まれている関数もありますが、データベースベンダーが関数仕様に準拠していないというのはよくあることです。
そこで本章では、SQL文を使ってデータを生成して操作するための一般的な方法を確認した後、SQL Server、Oracle Database、MySQLが実装している組み込み関数の一部を具体的に見ていきます。本章を読むのに併せて、手持ちのデータベースサーバーに実装されている関数のリファレンスガイドをぜひダウンロードしてください。使っているデータベースサーバーが1つではない場合は、Kevin Kline他著『SQL in a Nutshell』やJonathan Gennick著『SQL Pocket Guide』(どちらもO'Reilly Media, Inc.)など、複数のデータベースサーバーをカバーしているリファレンスガイドが参考になるでしょう。
7.1 文字列データを操作する
文字列データを操作するときには、次の文字データ型のいずれかを使います。
- char
- 末尾をスペースで埋めた固定長の文字列を保持する。MySQLでは最大255文字、Oracle Databaseでは最大2,000文字、SQL Serverでは最大8,000文字の長さの文字列を保持できる。
- varchar
- 可変長の文字列を保持する。MySQLでは最大65,535文字、Oracle ...
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